不死身ラヴァーズ

Undead Lovers

不死身ラヴァーズ

Undead Lovers

2024年05月10日公開

Director

松居大悟

Cast

見上愛
佐藤寛太
落合モトキ 
大関れいか 
平井珠生 
米良まさひろ 
本折最強さとし 
岩本晟夢 
アダム
青木柚  
前田敦子  
神野三鈴

OFFICIAL WEBSITE

Introduction

運命の相手は両想いになった瞬間に消えてしまう人――。

長谷部りの(見上愛)が“運命の相手”と信じて追いかけるのは、両想いになった瞬間にこの世界から忽然と消えてしてしまう甲野じゅん(佐藤寛太)。二人は人生の中で何度も出会い、その度にりのは「好き」と伝え、両想いになり、じゅんが《消える》という出来事を繰り返していく。
なぜ、彼は消えてしまうのか?そして、なぜ、時を経て姿を変え、何度もりのの前に現れ続けるのか――?何度、じゅんが消えてしまっても、諦めず、自分の想いを伝え続けるりののどこまでも真っすぐな「好き」が起こす奇跡の結末とは――。カッコ悪くても「好き」を真っすぐに伝える大切さと無防備さから生まれる純粋なエネルギーが胸を打つ。

松居大悟が10年間諦められなかった渾身の一作!
切ない想いが交差する無防備な恋愛映画

『ちょっと思い出しただけ』(22)で恋人たちの二度と戻れない愛しい日々を描き、多くの映画ファンから支持され、ファンタジア国際映画祭2022で部門最高賞となる批評家協会賞、第34回東京国際映画際にて観客賞とスペシャルメンションを受賞した松居大悟監督の最新作は、心を揺さぶる無防備な恋愛映画。『くれなずめ』(21)、『アイスと雨音』(18)、『私たちのハァハァ』(15)で見せた青春の一瞬のきらめきを永遠に焼き付ける手腕はさらに輝きを増し、『ちょっと思い出しただけ』で共感を呼んだ胸の奥底にしまい込んでいた感情に光を当てる表現力は本作でより純度を高めている。

構想10年、映画化を「諦めることができなかった」と松居監督を魅了した原作は「進撃の巨人」諫山創のアシスタントを経て本作でデビューした高木ユーナの同名漫画。連載時から「今までに読んだことがないジャンル」と漫画ファンの間でも話題になった原作の好きになる・なられる二人を大胆にも入れ替え、「両想いになったら消える」話から「消えていた相手から、今度は自分が消えてしまう」話にしたことにより、松居監督ならではの観客をあっと驚かせる構成の妙が冴えわたることとなった。


「好きという気持ちを否定しないでほしい」
好きを諦めないエネルギーと受け止めようとする優しさ、全力で向き合う恋愛の輝き

画面から溢れ出るエネルギーを放つ主人公・長谷部りのを演じるのは本作が初の映画単独主演となる見上愛。松居監督が「この人が映画の中に存在してくれたら、自分の思っているところよりも遠くに行ける気がした」と惚れ込んだ見上は、2019年にデビューし、映画『衝動』(21)、ドラマ『きれいのくに』(21)への出演で頭角を現し、Netflix『幽☆遊☆白書』(23)、そして2024年の大河ドラマ『光る君へ』といった話題作へのオファーが続くだけでなく、キュートでファッショナブルなビジュアルも感度の高い若者からの注目を浴びている。本作では中学時代から大学時代までを溌溂と演じ、唯一無二の透明感とパワフルさを兼ね備えた存在感で観客を惹きつける。
りのの運命の相手・甲野じゅんを演じるのは、劇団EXILEに所属し、『HiGH&LOW』シリーズをはじめ、数々の作品でキャリアを積んだ佐藤寛太。近年では、『軍艦少年』(21)、『正欲』(23)での演技で俳優としての実力を確実なものとしている佐藤が、「あらゆる世代の甲野じゅん」の心情を繊細に演じわけて新境地を開拓する。
りのを見守る幼馴染み・田中役には、リアルな佇まいの演技に定評がある実力派の青木柚。『アイスと雨音』(18)以来の松居作品への出演となる青木が、じゅんが“消えてしまう理由”を唯一知っている物語のキーマンとなる人物を、冷静さの中に熱い一面を覗かせる「静」の演技で魅せる。
また、りののバイト先の先輩“ハイパーシングルマザー”の花森叶美役には前田敦子、じゅんの母親役には神野三鈴、大学時代の仲間には大関れいか等といった松居作品ではおなじみのキャストが物語を支える。

加速していく物語をさらに盛り立てる劇伴と主題歌は、松居監督たっての希望でスカートの澤部渡が担当。登場人物たちに寄り添うようなやさしい音楽と、本作のために書き下ろした楽曲「君はきっとずっと知らない」で観客をもそっと包み込む。

これからの映画界を牽引するフレッシュな俳優陣と紡ぐ、今この瞬間を生きる若者の青春と恋愛と友情の輝き。「好きという気持ちを全肯定したい」松居監督の想いが結実した新世代の恋愛映画が誕生した。

Story

長谷部りの(見上愛)は、幼少期に出会った少年・甲野じゅん(佐藤寛太)のことを“運命の相手”と信じて探し続けている。中学生になったりのは、後輩で陸上選手のじゅんを見つけて大喜び。勢いのままにマネージャーに名乗りをあげ、陸上競技会のチーム戦に挑むじゅんを支えながら、「好きに理由なんてない!」と熱烈に想いを伝えていく。

りのの勢いに最初は戸惑っていたじゅんだったが、次第にその真っすぐな熱意に惹かれはじめる。しかし、やっと両想いになったその瞬間にじゅんは跡形もなく消えてしまう……。じゅんの存在自体が初めからなかったかのようにこの世界から消え、自分以外の誰もじゅんのことを覚えていない状況に、呆然としてしまうりの。

その後も、りのは人生の中で何度も「甲野じゅん」を見つけては恋に落ちる。高校の軽音部で出会った先輩、登下校の際に見かけた車椅子の男性、バイト先のクリーニング店の店主――。どんな姿であろうとも、りのは“運命の相手”のじゅんを見つけては、恋に落ち、好きだと全力で伝えていく。それでも、やっと両想いになった瞬間、彼はこの世界から消えてしまう。

想いが通じては消滅するという出来事を繰り返し、失意のどん底のりのだったが、側で見守り続ける親友の田中(青木柚)や、バイト先の先輩・花森叶美(前田敦子)たちの存在に励まされていく。

大学生になったりのが出会ったのは、やたらと陽気で人との距離感がどこか変わっているじゅんだった。同級生たちに対しても饒舌で空回りする様子に違和感を覚えながらも、新歓バーベキューで二人の距離は縮まっていく。どうせ両想いになってもまた消えてしまうのではと、好きになることを躊躇するりのだったが、実はじゅんは事故により記憶が一日しかもたず、少しでも“その日の想い”を忘れないようにメモを取って必死に大学生活を送っていたことを知る。

一緒に過ごしてどれだけ二人の心の距離が縮まろうとも、次の日になるとじゅんの記憶からはりのが消えてしまう。りのは、その繰り返しの日々に心が揺さぶられながらも、じゅんの明るさの裏側にある不安や怖れを受け止め、「消えたっていいよ、私が消さないから」と、毎日毎日真っすぐに「好き」と伝え続ける。

果たして、りのの「好き」は奇跡を起こすのか?
“不死身の恋”を待つ、驚愕の結末とは――。

Poster

不死身ラヴァーズ