この物語は、結婚式の披露宴と 二次会の間に起こる短いお話。 6人の“今”と、思い出が蘇る“過去”が交錯して笑いと寂しさがごちゃ混ぜになり、 やがて目を背けていた “友の死”がそれぞれの人生に立ちはだかる―。 記憶にしがみつく6人の男たちの痩せ我慢と一緒に、すべての出来事を見届けてください。
ある日突然、友人が死んだ。 僕らはそれを認めなかった。 泣きたいのに笑えて、笑いたいのに泣ける。“狭間”の時間に起こる奇跡─ 優柔不断だが心優しい吉尾(成田凌)、劇団を主宰する欽一(高良健吾)と役者の明石(若葉竜也)、 既婚者となったソース(浜野謙太)、会社員で後輩気質の大成(藤原季節)、唯一地元に残ってネジ工場で働くネジ(目次立樹)、 高校時代の帰宅部仲間がアラサーを迎えた今、久しぶりに友人の結婚式で再会した! 満を辞して用意した余興はかつて文化祭で披露した赤フンダンス。 赤いフンドシ一丁で踊る。恥ずかしい。でも新郎新婦のために一世一代のダンスを踊ってみせよう!! そして迎えた披露宴。…終わった…だだスベりで終わった。こんな気持ちのまま、二次会までは3時間。 長い、長すぎる。 そして誰からともなく、学生時代に思いをはせる。でも思い出すのは、しょーもないことばかり。 「それにしても吉尾、お前ほんとに変わってねーよな。なんでそんなに変わらねーんだ?まいっか、どうでも。」 そう、僕らは認めなかった、ある日突然、友人が死んだことを─。