もち

Mochi

もち

Mochi

2020年07月4日公開

Director

小松真弓

Cast

佐藤由奈
蓬田稔
佐々木俊
佐藤詩萌
畠山育王

OFFICIAL WEBSITE

Introduction

日本に古くから伝わる「もち」の文化をモチーフにみずみずしい物語を紡いだのは、多くのCM、MV、ショートフィルムのほか、
蒼井優主演の映画『たまたま』(2011)を監督するなど、幅広く活躍する映像ディレクターの小松真弓。
小松監督が一関を訪ね、多くの人々と対話をするところからこの映画は始まった。
このまちだけでなく、日本の至る所で失われていく文化、伝統、人と人のつながりを残そうとする人々の思いや姿に触れ、
オリジナルのストーリーが構想されていった。
そして、そこで出会った少女・ユナ(佐藤由奈)。彼女は実際に閉校になる中学校の3年生。
彼女たちの中学生活最後の一年を追いながら、
感情をできるだけありのままに映し出すために限りなくノンフィクションに近いフィクションという手法を選択。
実在する人物たちが自らの追体験を演じる姿に青春のドラマでありながらドキュメンタリーさながらに彼らの息遣いが感じられ、
悲しみも喜びも真に迫る、稀有な映画を完成させた。

Story

800年前の景観とほぼ近い姿で奇跡的に守られてきた岩手県一関市に実際に住む14歳のユナ。
おばあちゃんの葬式で、臼と杵でつく昔ながらの方法でどうしても餅をつきたいと言い張るおじいちゃん。
家族は、そんな面倒なことをしなくても餅つき機で同じように美味しいものができると説得してみるが頑なに餅をつくという。
ユナは敏感におじいさんの心の機微を感じてそっと寄り添う。
生徒の減少から中学校の閉校が決まり、最後の一年を終えると学校もなくなる。
ユナの世界も刻々と変化をしていき、自分の周りから色々なものがなくなり、離れていくことへの不安を抱えていく。
この土地と人々によってまれた言葉、伝統、そして感情をありのままに残すため、
限りなくノンフィクションに近いフィクションというハイブリットな形で製作し、
出演者は全員住民という本作は思春期の主人公が放つ「今」を生きるみずみずしさが心を揺さぶり、
深く強い文化と歴史の残る土地での生活は我々に大切な「何か」を問いかける。

Poster

もち

Stills