恋のいばら

koino ibara

恋のいばら

koino ibara

2023年01月6日公開

Director

城定秀夫

Cast

松本穂香
玉城ティナ
渡邊圭祐
中島 歩
北向珠夕
吉田ウーロン太
吉岡睦雄
不破万作
阪田マサノブ
片岡礼子
白川和子

OFFICIAL WEBSITE

Introduction

24 歳の桃(松本穂香)は、最近、健太朗(渡邊圭祐)にフラれ、関係が終わったばかり。
健太朗のインスタを見ていると、どうやら新しい恋人ができたらしい。
桃は、そこから今カノ・莉子(玉城ティナ)のインスタを発見。インスタを頼りに莉子を特定し、直接会いに
行ってしまう。そして莉子と対峙した桃は、ある“秘密の共犯”を持ちかける。
「リベンジポルノって知っていますか?」
「健太朗のパソコンに保存されている自分の写真を消して欲しい」と。
最初は相手にしない莉子だったが、徐々に自分も被害に合うかもしれないと、不安を覚え始める。
そして・・・。
図書館で勤務していて、地味な桃。ダンサーで、桃と同い年ながら、桃とは対照的にイマドキの洗練された
莉子。カメラマンで、無邪気にすぐ女性に手を出す健太朗。
ふたりの女とひとりの男の甘くて危険な三角関係が始まる――。
いびつな三角関係のきっかけは、インスタを使った元カレの今カノの特定である。桃は、別れた後もSNSを使
って元カレの様子をチェックしたり、更にはその先の今カノを検索したり・・・一見、異常とも見える桃の行
動。ただ、恋する、もしくは恋した事がある人は、思い当たる節はありませんか・・・?
更に、莉子は洗練された雰囲気で、インスタからはリア充感が漂う意識高い系女子でありつつも、彼氏を信
頼し切ることが出来ず、さらには浮気の疑いも出て、不安を募らせていく・・・という、これまた観ている方
は思い当たる節がある様なキャラクターである。女性関係がだらしない健太朗も、女性ならどこか似たような
経験を思い出してしまうキャラクターであり、本作で描かれているキャラクター陣は、そこかしこに図星ポイ
ントが散りばめられており、女性だけでなく、男性にとっても、このリアリティが痛烈に伝わることは間違い
ない。そして、痛快に感じるか、恐怖を覚えるか・・・それはあなたの恋愛経験次第かもしれない。
ただし、どうか恋人同士での鑑賞だけはお気を付けて!
そんな物語のリアリティと緊張感を実現しているのは、個性的な登場人物を見事に演じ切っている役者陣の
演技力に他ならない。桃役で主演を務めるのは主演作『みおつくし料理帖』(20、角川春樹監督)、『ユメミ
の半生(オムニバス映画『DIVOC-12』内の 1 作)』(21、上田慎一郎監督)やヒロイン役を務める『“それ”
がいる森』(22 公開予定、中田秀夫監督)など、注目作への出演が続く松本穂香。地味な雰囲気で大人しそう
に見えるのに、何か裏がありそうで凄まじい行動力を見せる桃を、その清楚ながらも芯の強さを感じさせる雰
囲気でもって、恐ろしいほどリアルに演じ切っている。そんな桃との”共犯”に足を踏み入れていく莉子役を
務めるのは、『地獄少女』(19、白石晃士監督)で主演を努め、本年も『xxxHOLiC』(蜷川実花監督)、『極主
夫道 ザ・シネマ』(瑠東東⼀郎監督)、『グッバイ・クルエル・ワールド』(⼤森⽴嗣監督)、『窓辺にて』
(今泉力哉監督)など、女優としての活躍の場をますます広げている玉城ティナ。彼女の気品がありつつもミ
ステリアスな雰囲気が華やかでクールな莉子と見事にマッチする。そして健太朗役には、テレビドラマ「チェ
イサーゲーム」(22 放送、テレビ東京)で初主演を果たし、今冬には『ブラックナイトパレード』(福田雄一
監督)の公開が控えるなど、注目度が急上昇している渡邊圭祐。
他にも中島歩や北向珠夕など、実力派から若手まで、多彩な俳優陣が集結した。
監督を務めるのは、驚異的なペースで作品を作り続け、監督・脚本の両方でジャンルレスにその職人技を発
揮し続けている城定秀夫。今年もそのペースは衰え知らずで、『ビリーバーズ』(監督・脚本)、『よだかの
片想い』(脚本)、『夜、鳥たちが啼く』(監督)と担当作品の公開が続く。本作は、城定監督ならではの情
緒溢れる演出が新鮮味のあるテーマで光っており、城定作品に馴染みのある映画ファンにとっても新しい楽し
み方の出来る一作となっている。
脚本は城定と、『Arc』(21、石川慶監督)、『愛がなんだ』(19、今泉力哉監督)、『かそけきサンカヨウ』
(21、今泉力哉監督)や『ちひろさん』(23 公開予定、今泉力哉監督)等を担当し、脚本家としての地位を確
かなものにしている澤井香織の共作となっている。
また、ジャンルレスな音楽で注目を集める新進気鋭の4 人組バンド・chilldspot が主題歌・挿入歌を担当し
ている点も見逃せない。彼らにしか作れない世界観を持つ音楽が、ミステリアスで危うい物語の雰囲気をより
鮮烈に引き立てる。
「この人の事を知りたい」だけだったはずが、ラストで明かされる、誰もが想像もしなかった桃の本当の気
持ちに、鑑賞者はハッとさせられるに違いない。一人のカレと元カノ&今カノという、普通だけど普通じゃな
い、このいびつな三角関係の刺激と、“恋のいばら”をかきわけた先に待つラストは、ただのコイバナじゃな
い、爽快感もあり、好きであることに自由になる勇気をもくれる、今という時代の若者のリアルにマッチした
作品に仕上がっている。

Story

桃(松本穂香)は、図書館に勤務する24 歳。最近、カメラマンの健太朗(渡邊圭祐)にフラれ、関係が終わっ
たところ。会えなくなってからも健太朗のことが気になって、健太朗のインスタを見ていると、どうやら新し
い恋人ができたらしい。そこから、今カノのインスタを発見。どんどん検索していくと、今カノは地味な自分
とは対照的なイマドキの洗練されたダンサー・莉子(玉城ティナ)だと知る。桃は、インスタを頼りに莉子を
調べ、直接会いに行ってしまう。そして莉子と対峙した桃は、ある”秘密の共犯”を持ちかける。
「リベンジポルノって知ってますか?」
「健太朗のパソコンに保存されている自分の写真を消して欲しい」
そんな桃を最初は相手にせず、クールな態度を取る莉子だったが、自身も健太朗にプライベートな写真を撮ら
れた事があり、徐々に不安を覚え始める…。
そして、再び桃に会う莉子。二人は写真データを消すため、健太朗の家の鍵を盗み、コピーし、忍び込む作戦
を立てる。
作戦が決行されていく中、その間にも健太朗のだらしない女性関係が明らかになり、莉子の健太朗への気持ち
も冷めていく。一方で、莉子は相変わらず桃に対してクールでありながらも、桃の部屋、公園、サウナ…と、
作戦に合わせて時と場所を変えては二人で会い、過去のコイバナや自身の話を共有する内に、同い年の二人は
徐々にその距離を縮めていく。
そしてついに、健太朗の部屋に潜入する二人。
深夜、健太朗の部屋のPC から画像を探し、削除しようとすると…。
カレと、
出会うはずのなかった元カノと今カノ。
いびつな三角関係から、今後、待ち受ける“恋のいばら”の道とは――。
ラスト
誰も想像しなかった桃が秘めた本当の想いが明かされて――。

Poster

恋のいばら