芥川賞受賞作家・綿矢りさが描く小説「ひらいて」は、“好きな人の好きな人”をロックオンする大胆不敵さ、 「誰にも言いたくない本音」を行動に移してしまう主人公に不思議な共感性をもって熱狂的に受け入れられた。 『また一緒に寝ようね』でぴあフィルムフェスティバル2016映画ファン賞・審査員特別賞を受賞、 オムニバス映画「21世紀の女の子」でも注目を集めた若干26歳・新進気鋭の若手監督・首藤凜が、 「この映画を撮るために監督になった」というほど思い入れ、10年越しに映画化となった渾身の一作。
私だけが彼を好き でも、入り込めない それなら 好きな人の好きな人を奪えばいい 成績もよくて、明るくて目立つタイプの愛(山田杏奈)は、同じクラスの“たとえ”(作間龍斗)にずっと片思いをしている。 ひっそりとした佇まいで寡黙なタイプだけど、聡明さと、どことなく謎めいた影を持つたとえの魅力は、 愛だけが知っていた。 そう思っていたある日、彼には「秘密の恋人」がいることを知る。 それが病気がちで目立たない美雪(芋生悠)だとわかった時、いいようのない悔しさと心が張り裂けそうな想いが彼女を動かした─。 「もう、爆発しそう─」 愛は美雪に近づいていく。 誰も、想像しなかったカタチで・・・。 これは、誰にも言えない、わたしたちの本当のホント。