2020 年 7月クールに、テレビ朝日の土曜ナイトドラマ枠で放送された連続ドラマ「妖怪シェアハウス」。 気弱な性格で空気ばかり読んで生きてきた主人公の澪が妖怪のシェアハウスで生活する中で、 たくましく成長する姿を描いた異色のホラーコメディだ。 小芝風花が演じる澪のひたむきさ、実力と個性を兼ね備えた役者陣が演じる妖怪たちとのユーモラスなかけあい、 澪と妖怪たちが力を合わせて悪い人間を成敗していく展開が熱い支持を獲得し、2020 年 9月度ギャラクシー月間賞も受賞した。 あれから1 年半、シーズン2となる連続ドラマ「妖怪シェアハウスー帰ってきたん怪ー」の大円団から間髪入れず、 映画『妖怪シェアハウスー白馬の王子様じゃないん怪ー』が公開される。 主人公の目黒澪を演じる小芝風花をはじめ、シェアハウスに暮らす妖怪たちを演じるのは、お岩さん=四谷伊和に松本まりか、 酒呑童子=酒井涼に毎熊克哉、座敷わらし=和良部詩子に池谷のぶえ、ぬらりひょん=沼田飛世に大倉孝二と、おなじみの面々だ。 ゲスト妖怪を演じた片桐仁(アマビエ)、小久保寿人(河童)、安井順平(山びこ)、佐津川愛美(お菊さん)、長井短(山姥)らも スクリーンに集結し、ストーリーを盛り上げる。 そして数々のダメ男にひっかかってきた澪の前に新たに現れたちょっと浮世離れした王子様・AITOを演じるのは、 若手演技派として信頼を集める望月歩。 続編で登場した豊田裕大と池田成志も続投し、実力派俳優たちが笑いとホラーと感動のアンサンブルを奏でている。 脚本を務めるのはドラマシリーズから引き続き、「ケイゾク」「SPEC」「民王」などヒットメーカーの西荻弓絵、 監督もドラマより引き続き「怪談新耳袋」「怪奇大家族」などホラーの名手でもあり近年はドキュメンタリー映画 「三島由紀夫VS東大全共闘」も評価されるなど、映画界から熱い注目が集まる豊島圭介。 独創的な表現で作品の世界を深める宇治茶による新作の “ゲキメーション”も必見だ。 誰もが応援したくなる澪と、澪を傷つける者を絶対に許さない伊和の、胸アツのシスターフッドは本作でも健在。 ドラマシリーズでは女性を悩ませる社会問題を裏テーマにしてきたが、 劇場版は「人間の本当の幸せとは?」という本質的なテーマを澪とすべての観客に問いかける。
作家を夢見る目黒澪(小芝風花)は、お岩さん=伊和(松本まりか)、酒呑童子=酒井涼(毎熊克哉)、座敷わらし=和良部詩子(池谷のぶえ)、 ぬらりひょん=沼田飛世(大倉孝二)らが暮らすシェアハウスで居候中だ。 世間ではAI 恋人アプリ「アイラブ」が大流行し誰もがスマホを見てニヤニヤしていたが、 出版社での激務に追われている澪は恋愛をする余裕などはまったくなかった。 ある日澪は上司に無茶振りされた取材で、イギリス育ちの天才数学者でツトムと瓜二つのAITO(望月歩)に出会う。 インスタントラーメンの食べ方や箸の持ち方も知らない浮世離れしたAITOと共に時間を過ごすうちに距離が縮まり、 澪はAITO に恋心を抱いていた。 その頃巷では、登校や出社を拒否したり、進学や就職への意欲を失ったりといった若者の “ツルツル化現象” や、 家を出たきり行方不明になる人の急増が社会問題に。 AITO から「僕と一緒に生きてほしい」とプロポーズされた澪が、幸せの絶頂状態でシェアハウスに帰宅すると、 詩子と涼が闇落ちして暴れまわり大騒ぎになっていた。