犯罪者

Hanzaisha:Criminal

犯罪者

Hanzaisha:Criminal

2026年07月17日公開

Director

松永大司

Cast

高橋一生
斎藤工
水上恒司
ユースケ・サンタマリア
MEGUMI
青木崇高
チョン・イル
井上瑞稀(KEY TO LIT)
内野聖陽

OFFICIAL WEBSITE

Introduction

Prime Videoからあなたへの挑戦状
エンタメ上級者に捧ぐクライム・ミステリーが誕生!

 “正義”の反対にあるものが、必ずしも“悪”だとはかぎらない。この社会には人の数だけ正義があるように、悪があり、真実は人の数だけ存在する。ひとつの事件が起きたとき、当事者でない世の中のほとんどの人間は、これを一面的にしか捉えることができないだろう。けれども視座の設定によって、その見え方は大きく異なる。どの立場からどのように見るのかが、事件の輪郭や質感に影響してくるのだ。高橋一生、斎藤工、水上恒司という3人の演技者が看板を背負い、松永大司監督が手がけたPrime Originalドラマシリーズ『犯罪者』は、そんな現代社会の構造の歪みにメスを入れる作品であるとともに、刑事・記者・生存者という“出会うはずのなかった3人”が命をかけて真相に挑むクライム・ミステリーである。

松永太司の繊細かつ冷酷な映像美。
原作・太田愛 × 脚本・櫻井武晴の最強布陣。

 作家・太田愛の同名デビュー作を原作とした本作は、警察、政治、巨大企業、そして過去が複雑に絡み合う群像劇と時系列が交錯する重層的な構造、さらには圧倒的なスケールで描かれるスペクタクルな展開から“映像化困難”と言われ続けてきたクライム・ミステリー。白昼の駅前広場で起きた通り魔事件を物語の入口に、被害者にして唯一の生存者である青年と、事件を追うひとりの刑事とが出会ったことで、警察組織、政界、巨大企業、そしてマスコミが複雑に絡み合う群像劇が駆動し始める。これまで数々のミステリー作品の物語を手がけてきた櫻井武晴が脚本を担当し、太田の初めての小説に新たに命を吹き込んだ。

 これを錚々たる俳優陣とともに4ヶ月もの長い時間をかけて立ち上げてみせたのが、劇場デビュー作『トイレのピエタ』(2015年)や村上春樹の小説を原作とした『ハナレイ・ベイ』(2018年)、国内外で好評を博した『エゴイスト』(2023年)などの松永大司監督である。すべてのエピソードを単独で監督し、ドラマシリーズだからこそ描くことのできる繊細で骨太な作品を創出。世界のエンターテインメント・シーンに打って出る。

「闇を撃ち抜くー」
この国の“見えない真実”に、3人が命を賭ける。

 この松永組の中心に立つのが、高橋、斎藤、水上の3人だ。本作で高橋が演じるのは、通り魔事件の真相を追う刑事・相馬亮介。一切の嘘や不正を嫌う潔癖な性格であるがゆえに、警察組織から孤立してしまっている人物だ。しかし、不正義を許さない彼の信念こそが、世界に蔓延る不条理の実態を暴いてみせる。そんな相馬と旧知の関係で、真相を究明すべく特別な働きをするのが、斎藤が演じる鑓水七雄である。元テレビマンの彼のアイデアが相馬たちを助け、ときにその優しさが救いにもなる。そして、この物語の発端である、通り魔事件の被害者の青年・繁藤修司を演じているのが水上恒司だ。修司の不器用だが真っ直ぐなところが、大いなる力に翻弄される人々に勇気をもたらしてくれるだろう。お互いの足りないところを補い合うように、3人が友情関係を育んでいくのも見所のひとつ。演技巧者として広く知られる俳優たちが松永監督と初タッグを組み、『犯罪者』の世界を牽引している。

 さらに、この作品世界を築き上げる重要なポジションには、それぞれ多彩な俳優陣が配されている。産廃業者の社長・真崎省吾を内野聖陽、やがて事件との接点が明らかになる食品会社の営業部長・中迫武をユースケ・サンタマリア、とある奇病を発症した子を持つ母・山科早季子をMEGUMIが演じているほか、テレビディレクターの小田嶋康介に青木崇高、滝川という謎の男に韓国のみならず世界でその高い演技力が評価されているチョン・イルが扮している。この者たちが織り成す群像劇を支えているのもまた、若手からベテランまでの演技者たちだ。

 松永監督が徹底したのは、俳優たちの演技に引き算を求め、表現をソリッドにしていくこと。分かりやすい感情表現が排された硬質なタッチの作品からは、この社会の現実が、人間そのものの実像が、エピソードを重ねるごとに浮かび上がってくる。あなたが目の当たりにするのは、正義か、悪か。その手触りはいかなるものか。相馬たちが歩む先にある真実を、あなた自身の目で確かめてほしい。

Story

あと10日……10日生き延びれば助かる──。

白昼の駅前広場で起きた通り魔事件の被害者・繁藤修司(水上恒司)は、搬送先の病院に現れた見ず知らずの男から戦慄の宣告を受ける。しかし、フルフェイスのヘルメットを被った犯人は4人の男女を刺殺し、修司と格闘した末に逃走、ビルの屋上で薬物中毒死を遂げたはずだった。それなのに男は「生き延びてください。きみが最後の一人なんだ」と修司に訴える。

この事件を追う刑事・相馬亮介(高橋一生)は、事情聴取での修司の発言に対して、拭いきれない違和感を抱き始める。犯人は薬物によって錯乱状態で無差別に人々を刺殺し、自ら中毒症状を起こして死亡した──これが警察の見立てだ。ところが修司の話によれば、犯人は「正気だった」というのだ。たしかに、通り魔事件の被害者の誰もが急所だけを刺されていることを考えると、様々な疑念が湧いてくる。果たして犯人は本当に、薬物の影響下で無差別な殺傷事件を起こそうとしたのだろうか。それから相馬にはもうひとつ、気にかかることがあった。修司は警察に対して、なぜか強い反発を見せるのだ。彼と警察の間に、いったい何があったのだろうか。

やがてあの病院の男の訴えどおり、修司のもとに黒い影が音もなく迫ってくる。犯人死亡後にもなぜ、修司は執拗に命を狙われるのか。そして、追ってくるのはいったい何者なのか。間一髪のところで修司を救った相馬は、旧知の間柄である元テレビマンでジャーナリスト・鑓水七雄(斎藤工)を頼り、3人は見えない敵へと挑んでいくこととなる。

これと時を同じくして、乳児を対象に発症する「メルトフェイス症候群」という奇病が世間をにぎわせていた。病名から分かるとおり、顔が溶けていくという恐ろしい病だ。このニュースの報道を目にして、胸騒ぎを覚えるものがいれば、幼い子供たちの未来よりも自分の明日について考えを巡らせる者たちがいる。

そのような社会において、相馬たちが相手にしようとしているのはどんな存在なのか。“通り魔事件”という仮面の裏側で、巨大な陰謀が蠢き出していくことになる。そうして気がつけば相馬たち3人は、この社会の深淵で口を開けた、決して触れてはならない暗部へと足を踏み入れていく──。